【2024年版】世田谷・豪徳寺:招き猫発祥の地を徹底解説!見どころ・御朱印・周辺スポット情報

豪徳寺の招き猫 地域別ガイド

東京・世田谷区にある豪徳寺は、招き猫発祥の地として知られる由緒ある寺院です。境内には、大小さまざまな招き猫が所狭しと並び、その愛らしい姿を一目見ようと、全国から多くの観光客が訪れます。

今回は、そんな豪徳寺の歴史や見どころ、招き猫にまつわる伝説、御朱印情報はもちろんのこと、周辺の観光スポットやグルメ情報なども詳しくご紹介します。

これから豪徳寺へお出かけの際は、ぜひ参考にしてみてください。

豪徳寺とは?

大谿山 豪徳寺 (だいけいざん ごうとくじ) は、東京都世田谷区豪徳寺にある曹洞宗の寺院です。室町時代後期に創建され、江戸時代には彦根藩主・井伊家の菩提寺として栄えました。

広大な境内には、本堂や三重塔などの歴史的建造物が立ち並び、四季折々の美しい景観を楽しむことができます。特に、秋には燃えるような紅葉が境内を彩り、多くの参拝客で賑わいます。

豪徳寺は、井伊家の菩提寺というだけでなく、招き猫発祥の地としても有名です。境内には、大小さまざまな招き猫が奉納されており、その数なんと1,000体以上!圧巻の光景は一見の価値ありです。

豪徳寺へのアクセス

豪徳寺へは、電車でのアクセスが便利です。

  • 小田急線「豪徳寺駅」 から徒歩約10分
  • 東急世田谷線「宮の坂駅」 から徒歩約5分

豪徳寺駅からは、商店街の猫たちを愛でながら歩くのもおすすめです。宮の坂駅からは、閑静な住宅街を抜けると、すぐに豪徳寺の山門が見えてきます。

車の場合は、首都高速道路「永福インターチェンジ」から約15分です。参拝者用の無料駐車場(約20台)があります。

【詳細情報】

  • 住所:〒154-0021 東京都世田谷区豪徳寺2-24-7
  • 電話番号:03-3426-1437
  • 拝観時間:6:00~17:00
  • 寺務所受付時間:8:00~15:00
  • 公式サイト:https://gotokuji.jp/

豪徳寺の歴史

豪徳寺の歴史は古く、室町時代後期の文明12年(1480年)にまで遡ります。当時、この地を治めていた世田谷城主・吉良政忠が、伯母の菩提を弔うために創建したのが始まりとされています。

その後、時を経て戦国時代末期、後に彦根藩初代藩主となる井伊直政が当地に入ります。そして、江戸時代初期の寛永10年(1633年)、2代藩主・井伊直孝によって伽藍が整備され、井伊家の菩提寺となりました。

豪徳寺という寺号も、直孝の戒名「久昌院殿豪徳天英大居士」にちなんで名付けられたものです。

豪徳寺と招き猫の伝説

豪徳寺の招き猫
phosphor, CC BY-SA 3.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0>, via Wikimedia Commons

豪徳寺といえば、何と言っても 招き猫!

招き猫は、江戸時代より福を招く縁起物として広く親しまれてきました。豪徳寺は、そんな招き猫発祥の地として、全国にその名を知られています。

豪徳寺と招き猫には、こんな伝説が残されています。

江戸時代初期、彦根藩2代藩主・井伊直孝が鷹狩りの帰りに豪徳寺の前を通りかかった時のことです。

山門前で一匹の白猫が手招きをしていたため、不思議に思った直孝は、寺の中へ入ってみることにしました。

すると、にわかに空が曇り始め、激しい雷雨に見舞われます。直孝は、猫のおかげで雨宿りができたばかりか、落雷の難を逃れることもできました。

この出来事に深く感謝した直孝は、豪徳寺を井伊家の菩提寺と定め、手厚く保護したと言われています。

その後、白猫は「招福猫児(まねきねこ)」として祀られるようになり、現在では、招福殿に「招福観音菩薩」とともに安置されています。

豪徳寺の招き猫は小判を持っていない!?

一般的に、招き猫といえば、小判を抱えた姿が思い浮かびますが、豪徳寺の招き猫は小判を持っていません。

これは、「招き猫は福をもたらすきっかけを与えてくれる存在ではあるものの、福そのものを与えてくれるわけではない。その機会を活かせるかどうかは、本人次第である」という教えによるものです。

豪徳寺の招き猫は、小判の代わりに右の前足を上げています。これは、「福よ来い」と招いている姿であり、人々を幸運へと導く力を持つとされています。

豪徳寺を訪れたら、招き猫のポーズにも注目してみてくださいね!

豪徳寺の見どころ

歴史と伝説が息づく豪徳寺には、招き猫以外にも魅力的な見どころがたくさんあります。

ここからは、豪徳寺の見どころを詳しく解説していきます。

招福殿と招き猫奉納所:圧巻!1,000体以上の招き猫がお出迎え

招き猫だらけの「招福殿」

豪徳寺を訪れたら、まずはこちらへ!

招福殿は、豪徳寺と縁の深い招き猫を祀るお堂です。堂内には、招福観音菩薩立像が安置され、家内安全、商売繁盛、開運招福など、様々なご利益があるとされています。

招福殿の周りには、願いが叶った人が奉納した、大小さまざまな招き猫が所狭しと並んでおり、その数なんと1,000体以上!圧巻の光景に、思わず息を呑みます。

招福猫児奉納所

招福殿の隣には、招福猫児を奉納する場所があります。

豪徳寺では、願いを込めて招き猫を購入し、自宅に飾るのが一般的です。そして、願いが叶ったら、感謝の気持ちを込めて招福猫児を奉納します。

そのため、招福猫児奉納所には、常にたくさんの招き猫が並んでいるのです。

奉納された招き猫は、持ち主の願いが込められた、まさに「福を招く」存在。その姿は、見る人の心を和ませ、幸せな気持ちにさせてくれます。

不思議な招き猫のポーズに注目!

前述の通り、豪徳寺の招き猫は小判を持っていません。

その理由は、「招き猫は福を得るチャンスは与えてくれるが、福そのものは与えてくれない。チャンスを生かせるかどうかは本人次第」という考え方からきています。

豪徳寺の招き猫は、小判の代わりに右の前足を上げています。これは、「福よ来い」と招いている姿であり、人々を幸運へと導く力を持つとされています。

豪徳寺を訪れたら、招き猫のポーズにも注目してみてくださいね!

三重塔:猫が隠れてる!?十二支の彫刻を探してみよう

三重塔
English:  Abasaa日本語:あばさー, Public domain, via Wikimedia Commons

境内の中心にそびえ立つ三重塔は、高さ22.5mの堂々たる風格を誇る、豪徳寺のシンボル的存在です。平成18年(2006年)に建立された比較的新しい建造物ですが、伝統的な建築様式が用いられており、周囲の緑と美しい調和を見せています。

三重塔の見どころは、各層に施された精巧な彫刻です。

注目すべきは、1層目の四方に彫られた十二支の彫刻。実は、この中に猫がこっそり隠れているのです!

猫は、十二支の仲間入りを果たせなかった動物として知られていますが、豪徳寺の三重塔では、ネズミと一緒に仲良く彫刻されています。

一体どこに猫が隠れているのか、ぜひ探してみてください。

仏殿:釈迦三尊像や美しい天井画を拝観

仏殿は、豪徳寺の御本尊である釈迦如来坐像(しゃかにょらいざぞう)を安置する、豪徳寺の中心的な建物です。

堂内には、阿弥陀如来坐像、弥勒菩薩坐像が安置されています。

現在の仏殿は、昭和42年(1967年)に再建されたもので、比較的新しい建物ですが、重厚な雰囲気を漂わせています。

天井には、色鮮やかな花鳥図が描かれており、その美しさは一見の価値があります。

本堂:風格漂う茅葺屋根の本堂は必見

本堂は、豪徳寺の本尊である釈迦如来、文殊菩薩坐像(もんじゅぼさつ)、普賢菩薩坐像(ふげんぼさつ)を安置する建物です。

現在の本堂は、昭和42年(1967年)に再建されたもので、境内でもひときわ存在感を放っています。

茅葺屋根の美しい曲線と、白壁とのコントラストが印象的で、周囲の緑との調和も美しく、訪れる人々の心を和ませてくれます。

本堂の前には、広々とした空間が広がっており、天気の良い日には、ベンチに座ってゆっくりと景色を眺めるのもおすすめです。

井伊家墓所:井伊直弼など、歴代藩主の墓石が並ぶ

井伊家墓所
Suikotei, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, via Wikimedia Commons

豪徳寺は、江戸時代に彦根藩主・井伊家の菩提寺として栄えた寺院です。境内の一角には、井伊家の歴代藩主やその家族の墓石が立ち並ぶ、井伊家墓所があります。

中でも有名なのが、幕末の大老として活躍した井伊直弼の墓です。

井伊直弼は、日米修好通商条約を締結したことで知られていますが、その強引なやり方から、反対派の武士に暗殺されてしまいます。

墓石は、質素ながらも風格があり、激動の幕末を生きた直弼の生き様を今に伝えています。

井伊家墓所は、国の史跡に指定されており、歴史愛好家にもおすすめのスポットです。

梵鐘(ぼんしょう):世田谷区指定有形文化財に指定

梵鐘(ぼんしょう)は、仏教寺院において、主に朝夕に時を告げたり、儀式に際して打ち鳴らしたりする際に用いられる鐘のことです。

豪徳寺の梵鐘は、延宝7年(1679年)に鋳造されたもので、都内でも有数の古鐘として知られています。

鐘楼に吊るされた梵鐘は、その音色の美しさから、「音の文化財」としても高く評価されています。

普段は、鐘をつくことはできませんが、除夜の鐘など、特別な日に鐘の音が響き渡ります。

絵馬掛け所:猫モチーフの絵馬がたくさん!

絵馬掛け所
John Gillespie, CC BY-SA 2.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.0>, via Wikimedia Commons

本堂に向かって右側には、絵馬を奉納する場所があります。

豪徳寺の絵馬掛け所には、定番の「学業成就」や「家内安全」、「病気平癒」といったものだけでなく、「ペットの健康」を願う絵馬も多く見られます。

招き猫発祥の地ということもあり、絵馬のデザインにも猫が描かれているものが多く、見ているだけでも心が癒されます。

最近では、外国人観光客も多く訪れるようになり、日本語だけでなく、英語や中国語、韓国語などで書かれた絵馬もたくさん見られます。

豪徳寺の御朱印情報

豪徳寺では、本堂脇にある寺務所にて御朱印をいただくことができます。

豪徳寺の御朱印の種類

  • 本尊 釈迦牟尼仏 (300円)

御朱印の受付時間

  • 8:00~16:30 (3月下旬~9月下旬は17:00まで)

豪徳寺の御朱印帳

豪徳寺では、オリジナルの御朱印帳も販売しています。

表紙には、愛らしい招き猫がデザインされており、豪徳寺ならではのお土産として人気です。

  • 価格:1,700円

豪徳寺で招き猫を授かる

豪徳寺では、寺務所にて招き猫を授かることができます。

豪徳寺の招き猫の種類と価格

豪徳寺の招き猫は、サイズによって価格が異なります。

  • 豆 (約2cm):500円
  • 特大 (約30cm):7,000円

豪徳寺の招き猫の返納方法

願いが叶った招き猫は、感謝の気持ちを込めて豪徳寺に奉納しましょう。

招き猫の返納は、招福殿の横にある「招福猫児奉納所」で行います。

豪徳寺周辺の猫スポット

豪徳寺周辺には、猫にまつわるスポットがたくさんあります。

  • 豪徳寺商店街:商店街の至る所に、猫のモチーフやイラストが飾られています。
  • 世田谷線「招き猫電車」:世田谷線を走る電車の中には、車内が招き猫で装飾された「招き猫電車」が運行しています。

豪徳寺周辺のおすすめのお店3選

豪徳寺
Guilhem Vellut from Annecy, France, CC BY 2.0 <https://creativecommons.org/licenses/by/2.0>, via Wikimedia Commons

豪徳寺周辺には、おしゃれなカフェや美味しいランチスポット、素敵なお店がたくさんあります。

ここでは、豪徳寺参拝後におすすめのお店を3つご紹介します。

1. まほろ堂 蒼月:招き猫モチーフの可愛い和菓子が人気

豪徳寺から徒歩5分ほどの場所にある「まほろ堂 蒼月」は、素材にこだわった美味しい和菓子が評判のお店です。

定番の「青豆大福」や「芋ようかん」はもちろんのこと、豪徳寺にちなんだ「まねきねこどら」も人気です。

まねきねこどらは、招き猫の顔が描かれた可愛らしいどら焼きで、お土産にも最適です。

  • 住所:東京都世田谷区宮坂1-38-19 ウィンザーパレス 103
  • 電話番号:03-6320-4898
  • 営業時間:10:00~18:00
  • 定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)

2. ペンギンペストリー:可愛らしいペンギンモチーフのスイーツが魅力

豪徳寺駅から徒歩1分の場所にある「ペンギンペストリー」は、ペンギンをモチーフにした可愛らしいスイーツが人気の洋菓子店です。

看板商品の「ペンギンロール」は、ふわふわのスポンジ生地に、たっぷりのクリームが包まれた、一度食べたら忘れられない美味しさです。

その他にも、季節のフルーツを使ったケーキや焼き菓子など、魅力的なスイーツがたくさんあります。

  • 住所:東京都世田谷区豪徳寺1-23-14
  • 電話番号:03-6413-5128
  • 営業時間:11:00~18:00(土日祝は10:30~)
  • 定休日:火曜日 金曜日

3. うつわのわ田:おしゃれなうつわが楽しめる

豪徳寺駅から徒歩3分ほどの場所にある「うつわのわ田」は、全国各地の作家が手がける、おしゃれなうつわを販売するお店です。

店内には、見ているだけでも楽しくなるような、個性豊かなうつわがずらりと並んでいます。

  • 住所:東京都世田谷区豪徳寺1-49-2 1F
  • 電話番号:090-6654-1492
  • 営業時間:11:00~18:00
  • 定休日:水曜日

豪徳寺周辺のおすすめ観光スポット

豪徳寺周辺には、魅力的な観光スポットがたくさんあります。

ここでは、特におすすめの観光スポットを3つご紹介します。

1. 砧公園:広大な敷地でのんびり過ごせる都会のオアシス

豪徳寺からバスで約15分の場所にある「砧公園」は、広大な敷地に、芝生広場や日本庭園、美術館などが点在する、都会のオアシスです。

園内には、約1,000本の桜が植えられており、春にはお花見の名所としても賑わいます。

2. 世田谷八幡宮:約900年の歴史を誇る、世田谷の総鎮守

豪徳寺から徒歩15分ほどの場所にある「世田谷八幡宮」は、約900年の歴史を誇る、世田谷の総鎮守です。

毎年9月に行われる「例大祭」は、多くの露店が立ち並び、多くの人で賑わいます。

3. 松陰神社:吉田松陰を祀る神社で歴史を感じよう

豪徳寺から電車で約20分の場所にある「松陰神社」は、幕末の思想家・吉田松陰を祀る神社です。

境内には、松陰が学問を教えた私塾「松下村塾」が復元されており、当時の様子を偲ぶことができます。

豪徳寺周辺のイベント

豪徳寺周辺では、季節ごとに様々なイベントが開催されます。

ここでは、特におすすめのイベントを2つご紹介します。

1. たまにゃん祭り (5月)

毎年5月には、豪徳寺商店街にて「たまにゃん祭り」が開催されます。

豪徳寺の招き猫にちなんだイベントで、商店街全体が猫一色に染まります。

2. あきさみよ 豪徳寺沖縄祭り (10月)

毎年10月には、豪徳寺商店街にて「あきさみよ 豪徳寺沖縄祭り」が開催されます。

沖縄出身者が多い豪徳寺ならではのイベントで、沖縄料理やエイサーなどの沖縄文化を楽しむことができます。

豪徳寺を訪れる際の注意点

  • 豪徳寺は、宗教施設です。参拝マナーを守って行動しましょう。
  • 境内での飲食は禁止です。
  • 写真撮影は、許可されている場所でのみ行いましょう。
  • ペットを連れての参拝は、マナーを守って行いましょう。

まとめ

今回は、招き猫発祥の地として名高い、豪徳寺の魅力をご紹介しました。

豪徳寺には、招き猫以外にも、歴史的建造物や美しい庭園など、見どころがたくさんあります。

ぜひ、この記事を参考に、豪徳寺の魅力を満喫してみてくださいね!

この記事のライター
TABIAJI -旅味- 編集部

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TABIAJI編集部は、旅や食を通じて人生の豊かさを広げるべく、グルメ、カルチャー、アクティビティなどあらゆる角度から旅の魅力を掘り下げ、新しい発見とワクワクを提供すべく活動しています。

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